今月の質問者:安西 智恵子さん(経営企画室)~人間、お腹がいっぱいだと、そこそこ幸せ♪最近、しみじみと感じています。ありがたや、ありがたや。
理想とされる女性像について、できましたら好みの女性のタイプではなく、相談役が女性だったとしたらどのような生き方をされるのかお聞かせいただけないでしょうか。
多田野名誉相談役:半世紀ぶりに食あたり。4日間で5kgの減量ができた。それにしてもオイルショックの時でなくてよかった。
簡単な質問ほど、その答えは難しいとはよくいったものだ。いまだかつて一度も考えた事も無かったことを問われて、正直いって面食らっている。それは私が男性である為かもしれない。小さい時から、男はどうあらねばならないかと、男性の理想像を求めてはきたが、惜しむらくは、女性についてまでは考えが及ばなかった。異性に心を奪われるのは軟弱な証拠だと考えていた節があったようだ。だから、私がもし女性に生まれていたらどんな生き方をするだろうかは想像もできないことである。
だが、もし私が女性だったら、かつて男性の理想像を求めたと同様に、女性の理想像を追究しているには違いない。女性としての理想像だが、いちども女性になったことがないのでその全てを表現するのが難しく、その答えはピント外れになることを許してもらいたい。
理想像としての第一は、その人のそばに居ると、何も話さなくても自然に心が休まるような、温かい雰囲気を醸し出している人。勿論、年齢はもとより、容姿の美醜、学歴等には関係ない。
いつもにこやかに笑みを湛え、少しも飾らないのに美しさが滲み出て、それとなく気品が感じられる人。
第三には、しっかりとした自分の生き方を持っている人。どちらかと言えば寡黙で、黙ってやるべき事をすまして他人の思惑などは気にかけない。しかし自分を忘れ、先んじて他に尽くさずにおれない人。
第四に、優秀であるが完璧でない人。意図しない隙がある人。優れた女性はえてして頭脳が明晰で、理性が強く冷たい感じの人が多いが、むしろ優れてはいるけれど時々ヘマをしでかして、一人笑いしている人。
あなたのような若さの人が、理想を探求している姿勢には敬服します。このテーマは、一生かかって突き止める価値のあることですが、若い時がこの事を学ぶ最適の機会ですから、じっくり挑戦してください。